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ツーリング中のトラブル対策!ロードサービスの必要性と選び方【JAF・任意保険・カード付帯の違い】

「週末は絶景を求めて、人里離れた山奥へツーリングに行こう」 ライダーにとって至福の時間ですが、その裏には常に**「帰ってこれなくなるリスク」**が潜んでいます。

想像してみてください。携帯の電波も怪しい山道で、突然エンジンが止まったら。 ガソリンスタンドまで20kmある場所で、タイヤがパンクしたら。 真夏の炎天下、休憩後に再出発しようとしたらバッテリーが上がっていたら。

バイクは車と違い、スペアタイヤを積んでいません。そして何より、押して歩くには重すぎます。 ロードサービスに加入していない状態でこれらのトラブルに遭遇するのは、まさに「絶望」です。数万円の高額なレッカー代を請求されるか、通りがかりの親切な人に頼るしかありません(そして、そんな都合よく人は通りません)。

この記事では、ツーリングライダーの命綱である「ロードサービス」について、任意保険付帯、クレジットカード付帯、そしてJAFなどの専門サービスの違いを比較し、あなたに最適な選び方を3,000文字で解説します。

目次

第1章:ツーリングで頻発する「3大トラブル」の現実

「自分のバイクは新しいから大丈夫」「ちゃんと整備しているから平気」 そう思っている人ほど危ないのがツーリングの罠です。JAFの出動理由ランキングを見ても、トラブルは突発的に起こることがわかります。

1. バッテリー上がり(過放電・劣化)

最も多いトラブルです。 「さっきまで元気に走っていたのに、休憩後にセルが回らない」というケースが多発します。 特に最近のバイクは常時点灯に加え、スマホの充電、グリップヒーター、電熱ウェアなど電気を大量に使います。充電機能(オルタネーター)の発電量を超えて電気を使ってしまい、出先で突然死するのです。押しがけができないインジェクション車やスクーターの場合、その場で詰みます。

2. タイヤのパンク

路肩の釘やガラス片を踏むことは、運の問題であり防ぎようがいありません。 チューブレスタイヤなら修理キットで直せる場合もありますが、サイドウォールが切れたり、チューブタイヤ(スポークホイール車)がパンクしたりした場合は、その場での修理は不可能です。レッカー移動が必須となります。

3. ガス欠・キー閉じ込み

「次のスタンドで入れよう」と思っていたら、そのスタンドが閉店していた。田舎道ではよくある話です。 また、スクーターのメットインに鍵を入れたまま閉めてしまう「キー閉じ込み」も、疲れている帰り道によく起こるヒューマンエラーです。

第2章:ロードサービス未加入の恐怖「レッカー代はいくらかかる?」

もしロードサービスに入っていない状態でレッカーを呼ぶと、どうなるでしょうか。 JAFの非会員料金を例に挙げると、以下のようになります。

  • 基本料: 13,130円
  • 作業料: 4,650円〜(内容による)
  • 牽引料: 1kmにつき730円

例えば、山奥で故障し、最寄りのバイク屋まで30km運んでもらったとしましょう。 基本料(1.3万) + 作業料(0.5万) + 牽引料(2.2万) = 約40,000円

たった一回のトラブルで、高級焼肉に行ける金額が飛びます。夜間や高速道路ならさらに割増料金がかかります。 これがロードサービスに加入していれば、**原則無料(年会費のみ)**で済むのです。入らない理由はどこにもありません。

第3章:ロードサービスの種類と選び方【3つの選択肢】

「ロードサービス」と一口に言っても、実は大きく分けて3つの種類があります。それぞれ守備範囲が異なるため、自分のスタイルに合ったもの(あるいは組み合わせ)を選ぶ必要があります。

1. 任意保険(バイク保険)の付帯サービス

現在、最も主流なのがこれです。

  • 特徴: 任意保険に自動でついてくる(無料)。
  • メリット: 別途契約の手間がない。レッカー移動距離の無料範囲が比較的長い(50km〜100km、または無制限の会社もある)。
  • デメリット:
    • 「契約したバイク」しか対象にならない: 友人のバイクを借りて運転していた時や、レンタバイクでのトラブルは対象外。
    • 回数制限がある場合も: バッテリー上がりは「保険期間中1回のみ無料」などの制限があることが多い。

2. JAF(日本自動車連盟)

ロードサービスの代名詞であり、プロフェッショナル集団です。

  • 特徴: 入会金2,000円+年会費4,000円(自動振替)が必要。
  • メリット:
    • 「人」にかかる: 最大のメリットです。自分のバイクだけでなく、友人の車に同乗している時や、レンタカー・レンタバイクを運転している時でもサービスを使えます。
    • 現場対応力が高い: 保険付帯のサービスは「とりあえずレッカーで運ぶ」のが基本ですが、JAFは「その場で直して走れるようにする」技術力が高いです。パンク修理や軽微な電気トラブルなら、その場で解決してツーリングを続行できる可能性があります。
    • 回数制限なし: バッテリー上がりでも何度でも呼べます。
  • デメリット: レッカーの無料牽引距離が15kmと短い。それを超えると有料になるため、長距離移動には不向き(※保険付帯と併用することで最強になります)。

3. クレジットカード付帯・メーカー系カード

「CLUB AJカード」や「ライダーズカード」、ホンダの「Honda Dream Owner’s Card」など。

  • 特徴: カード年会費に含まれる。
  • メリット: 距離無制限のレッカーサービスがついているカードもある。
  • デメリット: カードを作らなければならない。サービス内容の改定(改悪)により、条件が変わることがあるので注意が必要。

4. バイク専用ロードサービス(ZuttoRide Clubなど)

バイクショップで加入を勧められることが多い専門サービスです。

  • 特徴: バイクに特化しているため、プランが豊富。
  • メリット: プランによっては「距離無制限」で運んでくれるため、北海道ツーリングなど遠方でトラブルがあっても、自宅まで無料で運んでくれる安心感がある。
  • デメリット: 車両ごとの契約になるため、複数台持っている場合はそれぞれ加入が必要。

第4章:結局どれを選べばいい?おすすめの組み合わせ

ライダーのタイプ別に、最強の布陣を提案します。

パターンA:バイクは1台、週末だけ乗る人

→ 「任意保険の付帯サービス」だけでOK 基本的なトラブル対応は保険付帯で十分カバーできます。レッカー距離が50km以上ある保険会社を選んでおけば、隣県からの帰還も概ね無料範囲内で収まります。

パターンB:複数台所有、またはレンタバイクも乗る人

→ 「JAF」 + 「任意保険」 JAFに入っていれば、どのバイクに乗っていても安心です。さらに、自分のバイクで故障した時は「JAF会員特典」として、保険会社のレッカー距離が延長されるなどの優遇措置を受けられることがあります。 「15kmまではJAF(無料)、それ以降は保険会社(無料)」という合わせ技が使えるため、鉄壁の守りになります。

パターンC:旧車乗り、または超長距離ツアラー

→ 「ZuttoRide Club(無制限プラン)」 古いバイクはいつ壊れるかわかりませんし、部品がないため近場のバイク屋では直せません。「自宅まで運んでもらう」ことが絶対条件になるため、距離無制限の専門サービスへの加入を強くおすすめします。

第5章:ロードサービス利用時の注意点

いざトラブルが起きた時、慌てないためのポイントです。

1. 自分の現在地を正確に伝える

山の中で「周りに木しかない」と言っても伝わりません。 スマホのGPS機能を使い、Googleマップで現在地を表示させましょう。近くにある電柱の「電柱番号」や、自動販売機の住所表示も有力な手がかりになります。 最近は保険会社のアプリから、GPS位置情報を送信して救援依頼できるシステムもあるので、事前にインストールしておきましょう。

2. 高速道路でのトラブルは「避難」が最優先

高速道路の路肩でバイクを停めて電話するのは自殺行為です。 後続車に追突されるリスクが高いため、バイクを路肩(ガードレールの外側など)に寄せたら、人間は絶対にガードレールの外側へ避難してください。 また、三角表示板(停止表示器材)の設置義務があります。持っていないと違反になるだけでなく、二次災害の原因になります。ツーリング時は携帯型の三角表示板を持参しましょう。

まとめ:ロードサービスは「安心」を買うお守り

ロードサービスの年会費(約4,000円〜)を「もったいない」と感じるかもしれません。 しかし、これは**「月額300円ちょっとで、全国どこでも駆けつけてくれる専属メカニックを雇う」**と考えれば、破格の安さです。

トラブルは、楽しく走っている最中に突然やってきます。 その時、絶望して途方に暮れるか、電話一本で解決して「いい土産話になった」と笑えるか。その差は、ロードサービスに入っているかどうか、ただそれだけで決まります。

まだ加入していない、あるいは自分の保険にロードサービスがついているか把握していない方は、今すぐ証券を確認してください。 次のツーリングに出発する前に、安心という装備を整えておきましょう。

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